熱海で1000円とまちがえて1万円だした

熱海にて。

 

f:id:Naniwopara:20181104005418j:plain

 

先日 修善寺、熱海、鎌倉と東京から行きやすいベタ観光地を2泊3日で回ってきました。大学をサボりド平日にはいる温泉の湯はやさしかった。

 

 

予算は余裕もって3万でしたがまあ2万ありゃ足りるか。なというところ。

 

で2日目熱海の宿で、前払いということで5000円弱(激安)請求されまして、財布をみると諭吉がいない。バカな。suicaにいれたぶんと初日の宿賃で崩して2人減ってもあと1人いるはずだ。3マイナス2が0?確かに数学出来ねえけどバカにすんな。因数分解までは出来るぞ。

 

とりあえず平静を装いサイフの野口5人を場に出してターンエンド。もう心臓バクバクです。万札というのは不思議なものでそこにいるだけで心を落ち着かせてくれます。ジブリのババアみたいなもん。

 

そのババアがいなくなったんですから大変です。旅行どころじゃなくいろいろ考えましたがどうやら野口さんと取り違えたらしい。ババアは野口10人分に相当します。ご存知でしょうか。私は知りませんでした。閉店直前の熱海のATMで5千円下ろして飯は済ませましたがこのへんの記憶はマジでありません。彼女を失って平静でいられるわけがない。

 

布団に入り記憶を整理するとまず2日目の朝の時点では彼女はいた。これは確かです。その後熱海に入るまでの間は機械清算しかしてないので取り違えはない。

熱海に入ってから宿につくまでの間で金を使ったのは土産物屋のお姉さんと公衆浴場のおばあさんだけ。もし彼女がいるとしたらこのどっちかです。

 

 

3日目は午前から土産物屋と浴場を再訪しました。

しかし客が「昨日来た者ですが万札と千円間違えたかもです。」なんて言ってきたらどうします? 私ならバカだなあこいつとか思いながらなんか確認するふりしてあしらいます。ところが土産物屋さんめっちゃしっかり調べてくれるんですよ。「えっそれは大変だ!」とか言って。奥行ったり戻ってきたりで。あまりの申し訳なさにここなら9千円位あげてもええかとか考えましたが結局ここではありませんでした。

 

となるとあとは公衆浴場です。ここは小さいおばあさんにお金を払って入ったんですがすごい気さくないい感じの方だったんですね。「きょうは寒いからゆっくり肩までつかるんだよ」とか「若い方が来てくれてうれしいねえ」とか。すごいツボ抑えてますよね。この方を疑うことにやましさを感じながら言ってみると

 

「また来てくれたんだねえ。」

「覚えててくださったんですね。」

いい男の顔は忘れないよぉ。気に入ってくれてありがとうねぇ。100円負けたげるよ。

 

...

どうですかコレ。こんな人いますか? 結局普通に風呂入って帰りましたよ。いい湯でしたよ。もう1万円とか9千円とかどうでもいいです。あのちっこい銭函の中に諭吉がいようが野口がいようがチャカ忍ばせてようがもう気にしませんよ。私おばあちゃんっ子なんですよ。わたしが求めていたババアはここに居た。それで満足です。

 

また来ます、と言って湯からあがり、見上げた熱海の空は青かった。

いい旅行でした。

 

 

後日伊東市の番号から電話がかかってきたんでもしやと思いでてみると銀行からでした。

 

 

「お前キャッシュカード忘れとったぞ。」

 

 

 

あといまズボン前後ろ逆なことに気づきました。